リレーSS 『真澄病 ルート・す 完結編その1』 by み様



「速水真澄に抱かれる…?」あまりのことに脳が考えることを停止する。「ええ、一種の催眠術ね。」その女性はこともなげに言う。「催眠術…」「そう、眠っている間に、あなたは速水真澄に抱かれるのよ」あまりの衝撃に、眩暈がした。しかし、私の身体はすでに、その処置を求め、疼きだしていた。頭に血が上り、息が浅くなり、耳鳴りがする。そのとき、「なんつって」というつぶやきが隣から聞こえた。奥から一昔前によくバラエティ番組でみた『ドッキリ大成功!』とかかれた看板を持った人が現れる。状況がまるで飲み込めない。私は彼女の顔を勢いよくみた。「ごめんなさいね、こんなことして。」私はあまりのことに頭が空っぽになった。「でも、これがよく効くのよ」彼女は眉根を寄せて続ける。「考えても見て?あの速水真澄がマヤ液を外に出すわけないでしょう?夜な夜な自分で製造して、独占してるのよ」彼女は息を吐き出す。「確かに…」その様子を脳裏に描く。思わず鼻血がたれる。彼女は、ポケットティッシュを私に渡すと、あの、きれいな笑顔を向ける。「大丈夫!あなたはどこもおかしくないわ!!妄想は老若男女、みんなもれなくしているんだから!それが、一般人に対してか、速水真澄に対してか、という、ささいな違いしかないのよ!!!」彼女は拳を握って熱く語る。「むしろ、速水真澄を求めることは悦ばしいことなのよ!だって…」彼女は立ちあがり、待合室にいる人々を見渡す。「こんなにも多くの人と、速水真澄を求めることでつながれるのだから…!!!!!」そこにいた人々は一斉に大きくうなずく。その瞳はあたたかい。「だから速水真澄をこれからも求めていきましょう!!」彼女が掌をこちらに差し出す。「はいっ!!!!」私はそれを、強く握り返した。おわり☆




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