好きと嘘と、キスの値段。#九泊目/05


「い、いや…っ」

「あぁっ!」

「あ、あっ、あん」

「やぁ…っ、……ふ――んくっ」



「っあ、ぁ」
「マヤ…ここの力、抜いて……そう」
「はぁ、…あんっ」
「そうだ、そうやって受け入れろ。もっと泣いていいから…もっと感じていいから…」
「あっ、は、や…ぁあ」

――速水さん、速水さん、

ああ、速水さん――……!!

「アァ――!あ――ああっ…、はあっ…」

「マヤ」
「はぁ…はぁ…」
「なんて身体なんだ…もう何度目だ…!」
「もう…もういや…っ、もうやめて」
「止めない。もっとだ。もう達きっぱなしなんだろう?何度でも達しろ」
「いや…、もうイヤ!」

「うるさい」
「んん…っ」

「ち、違う…!ちがうの、速水さん…たすけて…っ」
「………っ?」
「苦しいの、助けて…もう意地悪しないで」
「……マヤ?」

「お願い…もう焦らさないで」
「な……」
「速水さん、お願い…おねがい…!」



「――ああっ!!あっ、あ」
「マヤ…脚の力、抜いて…」
「あっ…、ああ…!」

「痛いか…?」
「…痛く、ない…っ」
「そうか…だろうな。おれが、散々ほぐした。ひどく…柔らかい」
「あぁっ、あっ…、はぁ…、…っ」

「ん…っ、ん…、…ぅ、んふ…っ」

…うそだわ
こんなのは嘘…

初めからこんなに――だなんて

嘘って言って
誰か嘘だって言って…!

ああ…!とろけて溶けてしまいそう…!!

「あ、あん、ダメ…っ、速水さん、ダメ…あぁん」
「ダメじゃない…達きたいんだろう?おれで達ってみろ」
「はぁ、あっ」
「マヤ、もうわかるだろう。自分で掴んでみるんだ…」
「ん、はあっ、いゃ…ん…!」

「達、け」
「あぁっ…ん……っ――アァッ!!」
「……っ、マヤ…!」
「あっ、あ…――っ、はぁ、はぁ…っ――」

「っ……、はやみ、さん…速水さん、速水さん…」
「……マヤ?」
「速水さん、速水さん速水さん、ぁあ、はやみさんっ、はやみ…、っ…、…は、…み…っ――んっ、んぅっ……はっ、や…み――っ…うっ」

「マ、ヤ……!」

もうだめ
もうだめ

言いたい
言いたいの
どうしても言いたい


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